ロンドンのタワーマンション火災。
上階に燃え広がった原因が外壁改修に使われた断熱材だと報じられています。
身近な木造住宅の断熱材はどのようになっているのでしょうか?
内断熱では植物系、動物系、鉱物系、石油系など全種類の断熱材の使用が可能です。
RCと木造の場合は少し異なりますが、外断熱工法の断熱材はほとんどが発泡プラスチックや石油系繊維の成形版が使われていて
私たちはそれぞれの断熱性能、吸放湿性、添加物の有無、価格、工法等を比較確認した上で適材適所に使うことになります。
もちろん防火性能は大切な検討要因なのですが、数値の解りやすい他の項目と違って比較しにくいものです。
断熱材はこれらの加熱性に配慮し難燃剤を入れ成形していますが、製品によって違いのある着火燃焼や軟化融離、発生ガス等をよく理解した上で採用を決めます。
これは内断熱工法、外断熱工法に関係なくどちらの場合にも同じ確認が必要で、ハウスメーカーや工務店を選ぶ要素の一つになります。
工法が自由な設計事務所に依頼する場合も よく話し合い納得することです。
外断熱は内断熱より火災に弱いという説もありますが、我国では耐火基準をクリアしたものしか建築することは許されません。
どの工法であろうとも耐火基準をクリアした材料、工法で施工された建物は国が定めた一定の耐火性能を有していることになります。
そこでなにより大切なことは、定められた工法の耐火事柄を間違いなく正確に設計、施工することが当然の大前提となります。
しかし耐火の大切さを十分理解出来ないままにいい加減な工事をする施工者が意外と多くいることも事実です。
安全な性能を担保するには 設計監理者か第三者が 工事の進行状況に添ってその都度十分なチェックをすることが大事です。
坂本 悠
一級建築士設計事務所 株式会社 有理社
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