いよいよ仕上下に入りました。
天井と梁型はエマルジョンペンキのエッグシェル仕上げ(卵の表面のような細かい凹凸)
壁と柱は左官の土壁仕上げです。 仕事は名手の岡田建工さんにお願いしました。
仕上げの厚さを計算して丁寧に・・・職人の腕前がまずここで分かります。
マニア・・・オタク・・・ですね。
今回は親方の岡田さんが漆喰、白土、砂、藁スサを調合してくれました
漆喰は硬くて丈夫ですが 白土はその硬さを和らげてくれ 藁はより優しさを増してくれます。
漆喰の糊(海藻)は有機物なので いずれは無くなってしまいますが 骨材の砂がいろいろな成分を結び付けてくれます。
壁土中の微生物など有機物を除くため何年も晒したり、藁も無機質になるまで年月を掛ける。
昔の左官さんはその準備を当たり前のようにやっていましたが、もうそんな左官屋さんはほんの数人
岡田建工さんは そういう左官屋さんです。
簡単そうですが とても高度な技術とセンスが要るそうです。
角は小さな面を取って 優しくて欠けない工夫をしてくれました。
なななかの腕前で 丁寧できれいな仕上がりです。
コテを強く引くのではなく フワッと抑えるのが「なでもの」です。
ラフな表面は音の反響を抑え、5ミリほどの塗り圧ですが蓄放熱してくれます。
手間を掛けていただき フワッと優しい仕上がりが楽しみです。
坂本 悠
一級建築士設計事務所 株式会社 有理社
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